スキマ時間に勉強できる!医療従事者向けオンライン勉強会のメリット・デメリットとは?
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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療系でも会場に集まって行われる集合形式の勉強会が減少し、代わりにインターネット上で行われるオンライン勉強会が増えました。
私もコロナ禍になってから、オンライン勉強会にちょこちょこ参加するようになりました。
最近は集合形式の勉強会がまた復活しつつありますが、今でもオンライン勉強会も数多く開催されています。
そのため、
「対面式の勉強会に行く時間はないけど、オンラインなら参加できそう」
「オンライン勉強会って便利そうだけど、実際はどうなの?」
というかたもいるのではないでしょうか。
そこで今回は、実際に参加してみて思うオンライン勉強会のメリットとデメリットをご紹介します。勉強会に参加するときの参考にしてみてくださいね。
オンライン勉強会の種類
医療系ではさまざまな勉強会が開催されています。
勉強会は病院内でスタッフが講師を担当して行われるものもあれば、製薬会社や検査機器メーカーなどが主催するものもあり、内容も新人さんや日当直者向けの基礎的な知識から、その道のスペシャリストが解説する最新の話題までさまざま。
臨床検査技師界隈でも、各都道府県の技師会が勉強会を開催していますよ。
以前はそのほとんどが、主催者(講師)と参加者が1か所の会場に集まって行う集合形式でしたが、コロナ禍をきっかけにオンライン勉強会が急増。現在も数多く行われています。
オンライン勉強会には大きくわけて以下の2種類があります。
ライブ形式
ZoomやMicrosoft Teamsなどのウェブ会議ツールを使用して、講義をリアルタイムで配信する形式です。
チャットで講師に質問できたり、講師や参加者同士でディスカッションすることも可能。ただしリアルタイムでの配信のため、配信時間に参加する必要があります。
集合形式の勉強会をウェブ上でやっている、というイメージですね。
オンデマンド形式
あらかじめ録画した講義を、YouTubeなどの動画配信サービスを利用して配信する形式です。
配信期間が決まっていることが多いですが、期間内なら参加者の都合のいい時間に見ることができます。ですがわからないことをその場で質問したり、参加者同士でディスカッションをしたりすることはできません。
オンライン勉強会のメリット
移動時間や費用がかからない
医療系の勉強会って、会場が東京などの大都市だとか、都道府県単位の勉強会でも大学病院など地域の中心地にある大病院で開催されることが多いので、地方に勤めていたり住んでいたりする人にとっては、会場に行くまでが一苦労なんですよね…。
私も前泊のためのホテルを探したり、仕事終わりに長距離運転して会場に行ったりしていましたね…。
ですがオンライン勉強会なら、インターネット環境があれば職場や自宅のパソコン、自分のスマホやタブレットなどで参加できるため、勉強会の会場まで移動する時間や費用がかかりません。
たとえば関西に住みながら、東京で開催される勉強会に仕事終わりにスマホで参加することだって可能です。会場への移動時間や移動手段を考えずに参加できるのはありがたいですね。
オンデマンド形式なら好きな時間に見られる
オンデマンド形式なら、自分の都合がいい時間に見ることができます。
電車での通勤時間など、ちょっとしたスキマ時間にも勉強できますね。
ライブ形式だと開催時間に参加する必要がありますが、ライブ配信後にオンデマンド配信をしてくれる場合もありますよ。
自分のペースで勉強できる
オンデマンド配信の場合、わからないところをくり返し見たり、逆に自分の興味があるところだけかいつまんで見たりすることができます。
「さっきのところ聞き逃した!」なんてときも大丈夫ですね。
自分の理解度や興味に合わせた勉強ができるのは大きなメリットです。
プロジェクターの画面が見づらい…ということがない
対面形式の勉強会だと、プロジェクターやモニターを使ってスライドを映して講義をする、というケースが多いと思います。
ところがプロジェクターの映りが悪かったり、自分の前にたくさん人が座っていて視界が遮られてしまったり、後ろのほうの席だと小さい文字が見えづらかったり…といったことが起きがちです。
その点オンライン勉強会なら自分専用のパソコンやタブレット、スマホなどで見ることができるので、まわりの人や会場の環境に左右されません。
リラックスした環境で勉強できる
オンライン勉強会なら自宅で参加することもできますから、たとえばコーヒーなどの飲みものを用意したり、参考書をたくさん広げたり、ソファでくつろぎながら見たりすることもできます。集合形式ではなかなかできないことですよね。
質問しやすい
集合形式の勉強会でも、最後に参加者からの質問を受け付ける時間がありますが、まわりに多くの人がいる中で手を挙げて話す…というのはなかなかハードルが高いものです。
オンライン勉強会(ライブ形式)の場合、質問はチャットで受け付けているケースが多いです。
講義を聞いている途中で疑問に思ったことがあったら、チャットに入力しておくと司会者が読み上げて講師が答えてくれる、という流れがほとんどなので、集合形式と比べて質問しやすいのではないでしょうか。
感染対策にもなる
そもそもオンライン勉強会が増えたのは、コロナ禍によって「たくさんの人が1か所に集まる」というシチュエーションを避け、感染拡大を防ぐためです。
新型コロナウイルスが5類に移行しましたが、いまだに医療系では新型コロナウイルスに限らずさまざまな感染症に気をつけるようにと言われていますよね。
オンライン勉強会なら職場や自宅で参加することができますから、感染リスクを減らせますね。
オンライン勉強会のデメリット
視聴環境を整えるのに手間がかかる
ライブ形式の場合はZoomやMicrosoft Teamsを利用したり、オンデマンド形式の場合はYouTubeで講義の動画が配信されたり、参加申し込みをすると動画へのリンクがメールで送られてきたりするなど、オンライン勉強会は参加方法がさまざまです。
そのため事前にスマホにアプリを入れておいたり、ログインできるか確認が必要だったりと、それぞれの勉強会に対応した視聴環境を整えるのがちょっと手間です。
私もスマホにZoomとTeamsを入れていますが、複数の勉強会を申し込んでいると「この勉強会はZoomだっけ?Teamsだっけ?」と混乱するときがあります。
インターネット環境や機器のトラブル
インターネット環境や使用機器のトラブルなどによって、動画が途切れたり音声だけ聞こえなかったり、場合によっては再生できなかったりする可能性があります。
またZoomやTeamsでは参加者のカメラやマイクはオフにしておくことが多いですが、うっかりマイクを切り忘れたり、カメラをオンにする場合に家の中が見えてしまったりといったハプニングの可能性も…。
スマホだと画面が見づらい
我が家にはパソコンやタブレットがないので、家でオンライン勉強会に参加するときはスマホからなのですが、スマホだと画面が小さいので細かい文字などが見づらいです。
集中力が途切れがち
先ほどオンライン勉強会なら自宅でリラックスした状態で参加できるとお話ししましたが、逆を言えば集中力が途切れがちになってしまうという面もあります。
集合形式だとまわりにたくさん人もいますし、講義中にスマホを見たりうたた寝してしまったり…といったことはやらずに講義に集中しようとしますよね。ですが自宅で一人で見ていると、ついだらけてしまう人もいるのではないでしょうか。
私のことですね。
うっかり忘れてしまうことも
集合形式だと、仕事終わりに参加する場合は「帰りが遅くなるので夕ごはんはどうしようかな」とか、会場が遠方なら「前泊するホテルを探さないと…」という感じで、参加するハードルが高いぶん「今日勉強会だったのに行くの忘れちゃった!」ということはほぼありませんよね。
ところがオンライン勉強会だと、手軽に参加できるぶん忘れやすいです。思い出したときには配信時間を過ぎていて…なんてこともしばしば。
私だけですかね…?申し込んですっぽかした勉強会がいくつかあります…。
実技は難しい
集合形式の勉強会だと、「参加者が実際にやってみる」という実技の講習が可能です。
臨床検査技師界隈では、実際にプローブを握ってエコー検査をしたり、模擬検体で尿沈渣や血液型、クロスマッチ、病理標本作製をしたりといった実技講習が行われています。
ですがオンライン勉強会はモニター越しで勉強するスタイルですから、どうしても実技を行うのは難しいです。
講師や参加者との交流が少ない
オンライン勉強会でも、講師に質問できたり参加者同士でディスカッションをしたりすることもできるのですが、講師と質問者だけのやりとりだけになりがちだったり、勉強会のテーマ以外の雑談などはしづらかったりします。
やはりみんなで会場に集まって、勉強会の前後に講師やほかの病院の人たちと交流できるのが、対面形式の大きなメリットでしょう。
私も新人のころ、上司や先輩に連れられて勉強会に行くと「うちの新人です。こちらは〇〇病院の〇〇さん」という感じでほかの病院の人たちに紹介してもらいましたね。
おわりに
オンライン勉強会のメリットとデメリットについてご紹介しました。
オンライン勉強会はコロナ禍をきっかけに急増し、今では当たり前のようにさまざまな分野、形式のものが行われています。
集合形式の勉強会は移動時間や費用もかかりますから、なかなか参加しづらい…というかたも多いと思います。そんなときにオンライン勉強会を利用してみてはいかがでしょうか。