病院見学徹底ガイド!申し込みから当日のチェックポイントまで【臨床検査技師の病院就活】
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臨床検査技師を目指して就職活動中の学生さんの中には、
「気になる病院があるけど、病院見学ってしたほうがいいのかな?」
「病院見学ってどうやってすればいいの?」
とお悩みのかたもいるのではないでしょうか。
私も現在は臨床検査技師として病院で働いていますが、学生のときは就活で病院見学もやりました。
そこで就活での病院見学のやりかたをご紹介します。
「どうやって病院を探せばいいのかわからない…」というかたは、こちらの記事もご覧ください。
病院見学とは?
臨床検査技師として病院に就職を希望する学生さんや転職希望のかたが、就職活動の一環として行うのが病院見学です。
就職を希望している病院に行き、検査部の設備などを見学したり、そこで働いている臨床検査技師から話を聞いたりします。
病院見学はするべき?
ホームページや求人情報などを見れば、その病院の規模やお給料などはわかります。ですが検査部の具体的な仕事内容や検査機器などの設備、職場の雰囲気などは、実際に行ってみないとわからないことも多いです。
見学に行ったら必ず採用試験を受けなければならないわけではありませんし、病院見学をしないと採用試験が受けられないというケースもほとんどありません。
見学をせずにいきなり採用試験を受けて、就職してから「自分が希望してた病院とちょっと違うな…」となっても困りますから、気になる病院があればいろいろ見に行ってみるといいですよ。
病院見学の流れは?
見学の申し込み
見学の申込みは電話やメール、求人サイトのお問い合わせフォームなどから行います。
病院から申し込み方法について特に指定がない場合、たいていは求人情報に問い合わせ先の電話番号やメールアドレスが記載されているので、そこへ電話やメールで病院見学をしたい旨を伝えます。記載がないときは病院の代表の電話番号へかければ、担当者に繋いでもらえます。
気になる病院の求人情報をみつけたら、早めに見学を申し込んでおくといいですよ。
連絡は病院の休診日を避け、診療時間内にしましょう。病院は午前中からお昼ごろが特に忙しいことが多いので、電話なら午後にするのがおすすめです。
電話でもメールでも、伝える必要があることは以下のとおりです。
- 自分の名前
- 学校名、学部、学年
- 病院見学で検査部門の見学を希望していること
- 希望する日時(病院側から指定されることもありますが、希望を聞かれたときのために、候補日を3つくらい考えておきましょう)
- 自分の連絡先(電話番号、メールなら住所やメールアドレスも)
- 確認事項(当日の持ち物や緊急時の相手の連絡先など)
見学当日
見学の日時が決まったら、当日は遅刻しないように余裕を持って病院に向かいましょう。あらかじめ経路を確認しておくといいですね。
病院に着いたら、受付で「〇時から検査部の病院見学をお願いしている〇〇です」と伝えれば、担当者に繋いでもらえます。
見学は1人だけのこともありますが、希望者が多い場合は数人のグループで行うこともあります。時間は1〜3時間程度です。
当日の持ち物・服装
服装はリクルートスーツが無難です。髪型や爪なども清潔感があるように整えておきましょう。白衣は病院から特に言われない限り必要ありません。
見学時に説明されたことをメモしておけるように、メモ帳と筆記用具を持っていくといいですよ。
あとで自分が「あの病院ってどんな感じだったかな」と振り返るときに役立つだけでなく、「話をちゃんと聞いているな」と相手の印象がよくなりますから、メモはとっておいて損はありません。
病院の資料や応募書類をもらうこともあるので、スーツに合うような、A4サイズが入る黒系のシンプルなバッグを持って行くのがおすすめです。
見学のお礼
採用試験を受ける受けないに関わらず、見学後はお礼状を送ることをおすすめします。見学したら早めに送りましょう。
お礼状はメールでも手紙でもどちらでも大丈夫ですが、手紙のほうがより丁寧な印象を与えます。
また見学の対応をしてくれた人(技師長など)に直接つながるメールアドレスを知らない場合も手紙が無難です。病院の代表メールアドレスに送ると、おそらくそのメールを見るのは事務職員のことが多いので、技師長などに届かないおそれがあります。手紙なら「〇〇病院 検査部 技師長 〇〇様」のように宛名を書けば、ちゃんと技師長に届くはずです。
見学に来たから、お礼状を送ったからといって必ず内定をもらえるとは言えませんが、丁寧な対応をしておいて損はないはずですよ。
見学時のチェックポイント
見学する際、次のことはチェックしておくといいですよ。
職場の雰囲気
- 職場の雰囲気はよさそうか。
- どのくらい忙しそうにしているか。
技師さんたちが、明らかに人が少なくて忙しそうにしているのか、落ち着いて仕事ができているのかなどをチェックします。
検査部の設備
- どのような検査機器があるか(どのくらい機械化されているか)。
血液検査や尿検査は検査機器で自動測定され、結果も電子カルテに送信されるという病院が多いです。
ですが中には手作業で検査し、結果を紙に手書きしているところもあります。検査部の機器や設備を確認しておきましょう。
勤務体制
- 当直やオンコールなどはあるか、ある場合はどのくらいの頻度か。
日勤(通常の勤務)のほかに夜勤や当直、日直、オンコールといった夜間や休日の勤務がある病院もあります。当直は月に何回くらいあるのかなどを確認しましょう。
仕事内容
- 自分のやりたい分野の検査は行っているか。どのくらいの件数を行っているか。
- 担当部門のローテーションはあるのか。
たとえば、中には「臨床検査技師は検体検査をやっているが生理検査はやっていない」という病院もあります。もし生理検査がやりたいのに、それを知らずに就職してしまったら後悔しますよね。「その検査はやっているけど、年に数件しかない」ということも。
自分がやりたい分野の検査が存分にできるのか、確認しておきましょう。
また検査部の中で細菌検査や病理検査など分野ごとに分かれて仕事をしている場合、必ずしも自分が希望する分野に配属されるとは限りません。ローテーションの有無は、自分のやりたい分野ができるかどうかに関わってきます。
スキルアップ
- 認定資格の取得に積極的か。認定資格を取得している技師はどれくらいいるか。
- 勉強会や学会などには参加しているか。
認定資格を取りたい場合、資格取得に積極的で、認定資格を持っている人がたくさんいるような職場なら、自分が受験するときにサポートを受けられると思います。
質問もしてみよう
上記のチェックポイントなど、気になることがあればいろいろ質問してみましょう。
「質問ありますか?」と聞かれることも多いので、あらかじめどんな質問をするか考えておくといいですね。
ただしお給料や残業、福利厚生のことを聞くのはあまり印象がよくありませんから、やめておいたほうがいいと思います。
説明してくれるのはおそらく技師長など上の立場の人が多いですが、可能なら若手の人とも話ができるといいですね。歳が近いので話しやすいですし、採用試験がどんな感じだったか教えてもらえるかもしれません。
むこうから「どの分野に興味があるの?」、「地元がこのあたりなの?」などと聞かれることもあります。募集を見て見学に来てくれたわけですから、病院側もあなたがどんな人なのか気になるわけです。
ですが病院実習のように、臨床検査技師としての知識を問われることはほぼないと思うので安心してください。
おわりに
病院見学は就職を考えている病院の雰囲気や設備などを見られるチャンスではありますが、同時に病院側からもチェックされているということでもあります。
とはいえそこまで緊張する必要はありません。身だしなみを整える、遅刻しない、挨拶やお礼を言う、敬語を使うといったマナーができていれば大丈夫です。
病院見学で自分に合った病院を見つけられるといいですね。
ここに就職したいと思う病院が見つかったら、採用試験に挑戦です。採用試験の内容や対策についてはこちらにまとめてあります。